ピロリ菌の検査・除菌治療

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胃がんのリスクを高めるピロリ菌

感染が確認されたら積極的に除菌

ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は胃の粘膜に棲む細菌で、一度感染すると除菌治療を行わない限り、一生の胃の中に棲み続けます。
ピロリ菌で問題となるのが、感染することで胃潰瘍、十二指腸潰瘍、慢性胃炎の大きな原因となることで、さらに胃がんリスクを高めることがわかっているため、感染が確認されたら積極的な除菌が推奨されています。
胃がんから身を守るためにも、これまで一度もピロリ菌の検査を受けたことがない方は、一度は受診して感染の有無を確認しておくようにしましょう。

ピロリ菌の感染の有無は胃カメラ検査を行って調べることができ、そのうえで胃潰瘍、十二指腸潰瘍、慢性胃炎と診断されれば2回まで保険適用で除菌治療が受けられます。

ピロリ菌を除菌した後も定期的な検査を

検査でピロリ菌の感染が確認され、除菌治療を受けた後も定期的に胃カメラ検査を受けて経過をみることが大事です。
除菌治療によりピロリ菌がいなくなっても、リスクが完全になくなるわけではないからです。

通常、子供の頃にピロリ菌に感染するわけなのですが、そうして何十年もの間、胃の中に棲み続けることで蓄積された胃への負担は、1~2回の除菌治療でなかったことにできるわけではありませんので、除菌治療後も継続して検査を受け、何か問題が起こっていないかきちんと確認するようにしましょう。

ピロリ菌の検査・除菌治療

ピロリ菌の検査方法

ピロリ菌の感染を確認する方法として、内視鏡(胃カメラ検査)を使って調べる方法と、使わずに調べる方法がありますが、保険適用で除菌治療を受けるためには胃カメラ検査を受ける必要があります。

内視鏡を使った検査方法

■培養法

ピロリ菌を培養して感染を確認。

■ウレアーゼ試験

ピロリ菌が産生するウレアーゼによって作られるアンモニアの有無で感染を確認。

■組織鏡検法

顕微鏡を使ってピロリ菌の感染を確認。

内視鏡使わない検査方法

■尿素呼気テスト

診断薬服用前後の呼気を集めて、ピロリ菌が産生するウレアーゼによって作られる二酸化炭素の量から感染を確認。

■抗体検査

尿や血液からピロリ菌の抗体の有無を調べて感染を確認。

■便中抗原測定

便中のピロリ菌の抗体の有無を調べて感染を確認。

ピロリ菌の除菌治療

ピロリ菌の感染が確認されたら、抗生物質と胃酸を抑えるお薬を1週間服用します。
お薬服用後、1ヶ月程度期間をあけてから、除菌治療が成功したか再度検査を行って評価します。
除菌できなかった場合には、お薬の種類を変えて再度除菌治療を行います。

条件にあてはまれば2回まで保険適用で除菌治療が受けられ、ほとんどの方が2回目までの治療で除菌に成功しています。

※2回目の除菌治療が不成功だった場合、3回目の除菌治療を検討しますが、3回目からは自費となります

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